衆議院議長を務める自民党の細田博之氏による「議長でも100万円しかもらっていない」との発言が、大きな波紋を呼ぶ格好となっている。
報道によると、問題の発言は10日に都内で行われたパーティでなされたもの。細田氏は「いったい、いくら歳費をもらっていると思いますか。議長になってもね、毎月もらう歳費は100万円しかない。“しか”というと怒られちゃうけど、そんなにもらってるのかと言うけど、会社の社長は、1億円は必ずもらうんですよ、上場の会社は」と語っていたという。
さらに「1人あたり月給で100万円未満であるような手取りの議員を多少増やしたって罰は当たらないと私は思ってるんです」と、議員の増員を肯定する発言もしていたという。
細田氏の“認知症”を本気で疑う見方も
「30年上がっていない」と度々指摘される日本人の給料、さらに最近では食料品・日用品などの値上げラッシュも相次ぎ、さらに厳しい生活に……といった声も聞こえてくるなか、そんな状況を招いた国会議員から「100万円しかもらっていない」などという発言があれば、庶民からは反感しか買わないだろうというのは、火を見るよりも明らか。
日本維新の会・藤田文武幹事長も、今回の発言に対して「民間感覚で照らし合わせて、ちょっとあり得ないと思う」とコメントするなど、細田氏の発言が庶民の感覚からいかにズレているかと批判する声は多い。
『給料は毎月100万円しかない』『議員の定数増でもバチは当たらない』という細田衆院議長の発言に驚きを隠せませんし、これが日本の政治家の感覚なのだと絶望してしまいます。こんな浮世離れした感覚では、例えば手取り15万円で懸命に生きる保育士の気持ちなど政治家には永遠に分からないと思います。
— Childish Teacher (@TeacherChildish) May 11, 2022
「100万円しか」という金銭感覚。議員の増員を金の問題にしてしまう愚かしさ。細田博之衆院議長の見識は歴代衆院議長の中で最低だ。夏の参院選では、現政権にお灸を据えることを念頭に投票先を考えるべきだ。
【衆院議長「給料月100万円しか」議員の増員に言及 批判相次ぐ】 https://t.co/VGU3RtE32Y— m TAKANO (@mt3678mt) May 12, 2022
衆院議長「給料月100万円しか」議員の増員に言及 批判相次ぐ(フジテレビ系(FNN)) – Yahoo!ニュース
庶民の感覚からかけ離れた人達が、貧富格差を是正できるはずもない
ご不満なら辞任されても結構
議員らも不満な方は、民間企業に入るなり社長になるなり、どうぞ… https://t.co/zyh3h8vOwW— あ・そ・ぼ・ (@asobopiyo) May 12, 2022
さらに最近では、月100万円支給で領収書不要の文通費や格安で入居できる議員宿舎、さらにJRなどの無料パスなどといった、歳費以外の数々の議員特権にも厳しい視線が向けられている最中とあって、なおさら反感を買う格好となっているようだ。
月100万円の給料って言ってるけど、
+で文通費とかいう月100万円の手当(非課税)もらってるよね?
文通費も入れて年収換算すると3600万円以上だよね?
それでたったの給料これだけですとか言って、庶民の子育て支援に所得制限とか頭おかしいんか??おかしいんだよなあ〜 https://t.co/xTVlPzhlxF— フランシスコぽちゃこ (@35VG96tN3BdgK7o) May 12, 2022
細田衆院議長「1人当たり月給で手取り100万未満の議員を多少増やしてもバチは当たらない」
■歳費:月129万4000円
■文通費:月100万円
■立法事務費:月65万円
■賞与:年635万円
■JR特殊乗車券
■航空券
■3人分の秘書給与
■その他の経費や手当など月100万しかないと言うアホは早く引退して
— 佐藤あきら (@akira_satoh_) May 12, 2022
いっぽうで「上場会社の社長は1億円は必ず貰うんですよ」という発言に関しても、「なぜ上場企業の社長と比較?」「上場企業の社長に匹敵する様な仕事してるとでも思ってるの」との声が。このように、あまりにもツッコミどころが多すぎる発言なだけに、一部からは細田氏の“認知症”の疑いを指摘する声までもがあがっている状況だ。
「議長になっても毎月もらう歳費は100万円しかない。上場会社の社長は1億円は必ずもらう。普通の衆院議員は手取りで70万、60万くらい」(細田衆議院議長)
100万円「しか」? なぜ「上場企業の社長」と比較? 「一億円は必ず」?
疑問があふれかえります。https://t.co/Zvmt0yLMgC— 青木美希 『地図から消される街』(講談社)8刷/『いないことにされる私たち』重版決定 (@aokiaoki1111) May 12, 2022
 #細田博之衆院議長『給料月100万円しか』議員の増員に言及 批判相次ぐ
>議長になっても毎月貰う歳費は100万しかない。上場会社社長は1億円は必ず貰う。1人当り月給100万円未満の手取りの議員を多少増やしても罰は当らない
自分が上場企業の社長に匹敵する様な仕事してるとでも思ってるの⁉️️ pic.twitter.com/G1ccT8sr7c
— ️Ping, Pang, Pong ️プロフ読んで下さい (@salome8326) May 11, 2022
善意から申し上げる。早く専門医に診せた方がいい。認知症では「まだら認知」があり、一寸分からないが、時たま支離滅裂な言動等があって漸く気づいた時には、かなり進行してる場合がある。
「給料、毎月100万円しか」 細田衆院議長、議員の定数増を主張:朝日新聞デジタル https://t.co/LC2n7tBDy7— 昔の太陽軒で…゙In der alten sonne…" (@prometheus59650) May 11, 2022
削減ありきの議員定数議論に異論
今回、大いに取沙汰されている細田氏の発言だが、「100万円しかもらってない」に関してはあくまで話の前フリでしかなく、本人的には「それぐらいしか貰ってないんだから、議員数を増やしてもいいんじゃないか?」という部分が、切に訴えたい本音のようだ。
実は細田氏が“議員定数は削減すべし”といった風潮に異を唱えるのは、今回が初めてではない。今年4月には、衆議院選挙の小選挙区の“10増10減”を巡って「地方いじめのように“10増10減をすることはちょっと考えたらどうか」と発言。さらに昨年12月にも、同様の発言をしていたようで「議長の発言としてどうなのか」といった批判を受けていたようだ。
細田氏といえば島根県選出の衆院議員だが、参院においてはいわゆる“一票の格差”を是正するために、2016年から島根県選挙区は鳥取県と“合区”されてしまい、ひとつの一人区となっている状況。衆院議長に就任する前までは自民党の島根県連会長を務めていた細田氏とすれば、地元のこのような状況がまさに“地方いじめ”と見えるのは、致し方ないところか。
実際、議員定数の削減に関しては、有権者サイドからも「地方の声を国政に反映させるルートが減る」「議員ひとりひとりの負担は増える」といった弊害を訴える意見も少なくなく、細田氏の発言を「正論だ」とする声も一部からは聞こえてくる。
正論やんけ。
そもそも議員定数を減らしたら「代表が減る」わけで市民の権利の縮小なのよ。
議員定数や議員歳費の削減とかを喜ぶアホリベラルとか、民主主義の敵でしかない。維新でも支持してろクズ。細田衆院議長「議員増やしてもバチ当たらない」定数でまた発言 https://t.co/TugBUpOcuL
— 治兵衛 (@kero2pyon3) May 11, 2022
議員増は同意で、一票の格差是正のために、都市部での定数増加などどんどん増やして調整すればいい。|給料100万円が強調されるのは悪意っぽいというか、この論理が無理な人員削減引き起こした感じ。 / “「給料、毎月100万円しか」 細田衆院議長、議員の定数増を主張:朝日…” https://t.co/sGwSN3gc6e
— nakakzs (@nakakzs) May 11, 2022
歳費はもちろん、定数削減は民意が届きづらくなるし議員さんひとりひとりの負担は増えるのに、議員さんが定数削減や歳費削減を言うのって、世論を見てなのかな、って思ってるので
定数増が必要だと、正直に理解求める議論をすれば国民だって理解するはず、国民を信じて!— 踊♥️ウタマ口 (@utamaro_) May 12, 2022
先月78歳を迎えた細田氏だが、昨年の衆院選で当選し現在は11期目。小泉内閣で官房長官を務めるなど、これまで数々の要職を歴任し、今では三権の長である衆院議長のポストに収まるなど、議員としてはすでに“あがり”の状況。それだけに今回のようなある意味で自由闊達すぎる発言は、今後も飛び出しそうな情勢だ。
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