プーチンの顔に出た“死相”。追い詰められた独裁者に絶えない「重病」のウワサ

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ウクライナの猛反撃を受け、東部戦線でも苦戦を強いられているロシア軍。国民に対しては厳しい情報統制が敷かれているとされますが、一部では締め付けが効かない状況も発生しているようです。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、ウクライナ紛争の戦況及びロシア国内の現状を詳しく紹介。各所で戦争継続への疑念が高まりつつある現実を伝えています。

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プーチンの顔には死相が出ている

ウクライナ東部での戦争は、ウ軍が反転攻勢に出て、ハルキウ州全体から、ロシア軍を追い出した。イジュームへの補給ラインの途上にある国境の街ボルチャンスクまで15kmのところまで迫っている。

ロシア軍は、撤退で橋を壊しドネツ川に防御線を引き、そこで食い止めたいようであるが、交通の要衝であるボルチャンスクはM777榴弾砲の射程範囲になり、補給路である鉄道線路や駅を砲撃できることになった。

このため、ドンバスに広く展開するロシア軍のメインの補給路が使えず、補給が細って、ここに展開する20BTG(大隊戦術群)の約2万人の軍の食糧も補給できなくなっている。

その1つ、スラビアンスクに進撃していたBTGがドネツ川を渡河しようとしたが、戦車などを破壊されて、車両を捨てて、撤退したようである。ウ軍は、複数の榴弾砲を個別に配置して、それぞれをデータリンクし統合して攻撃したことで、ロシア軍から見ると全方向から車両に向けて弾が飛んできた状態になったようだ。

しかし、ドネツ川渡河失敗のイジューム突出部のロシア軍は、依然川の手前に留まっている。この状況でロシアの潜水戦車部隊を投入し、渡河し再度進撃するようである。が回り込んでイジュームを目指して進撃しているウ軍に補給線を切られる可能性がある。

もう1つ、東部前線では人員の交代もなく、食糧や衣料などもなく、士気は低下して、上部の命令に逆らうような部隊も出ているようで、BTGレベルでも前進命令を無視するようだ。

食糧もなく弾薬の補給もなし、ウ軍の精密な攻撃を見ては、兵が言うことを聞かない。というように、東部に展開するロシア軍は、崩壊する可能性が高くなっている。

ロシア軍全体でも、苦戦の情報が伝わり、頼みとしたシリアやアフリカの雇用兵の供給も最近では途切れ、兵員の補給もままならず、戦争ではないので国民の徴用もできないし、ロシア兵の一部が除隊を申し出ても、それを阻止することもできない。シリア展開のロシア兵を全部ウクライナ戦争に投入したので、これ以上の兵員増強もできないことになってきた。

このように、全体的な攻略失敗から、ゲラシモフ総参謀長が解任されたようである。東部のイジュームを訪問した理由は、早期に東部占領ができない時には解任すると言われていたことが明確化した。

一方、黒海では、スネーク島の攻防が広げられている。ウ軍はここを奪還して、対艦ミサイル「ネプチューン」でクリミア半島の黒海艦隊を攻撃する計画であり、ロシア軍も必至に防衛しているが、TB2の空爆で大きな損害が出ている。そして、「ネプチューン」で、黒海艦隊の後方支援艦「プセボロド・ボブロフ」を撃沈したとウ軍は発表した。しかし、逆にウ軍の上陸作戦も阻止されたようである。

ウ軍の人員、兵器の消耗も大きく、交換部品も底を着き、MIG29の稼働もギリギリになり、F-16などの米国製戦闘機を要求してきた。ウ軍も長期戦を見据えて、体制をロシア製武器から欧米製武器に置き換える必要になってきたようだ。チェコは義勇兵を100名ウクライナに送るようであり、人員の増強も欧米諸国からに広がり始めている。

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