地元の魅力を、地元民が再発見。静岡県伊豆市の名所巡りツーリング

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2021/06/26

海と山を両方楽しめる自然の豊かさと絶景、地物の食材を生かしたグルメ、歴史や文化、温泉…観光地を選ぶ際の決め手となる要素がギュッと詰まった土地が、静岡県の伊豆半島です。

伊豆半島の5月といえば、例年なら多くの観光客が訪れる季節のはず。しかしながら2020年から続くコロナ禍は観光業に大きな打撃を与えており、伊豆半島もその影響を受けています。

しかしながら、観光客が少なくなっているいまだからこそ、地元の観光地や新設施設などを再認識する大きなチャンスでもある。

そう考え、緊急事態宣言の適用下にない伊豆市内の観光地や新設施設などを巡るツーリングを企画したのが、地元の高校生が中心になり、自動車関連の開発や整備に関心を持つ若者が集まった「原動機研究部」の部員たちと、彼らをサポートする地域の大人たちでした。

今回は部員のみなさんと共に伊豆魅力を再発見するために、このツーリング企画に参加しました。他県民の方は、ぜひ新型コロナ収束後のツーリング計画の参考にしてみてください。

※本記事は新型コロナウイルス感染拡大時のお出かけを推奨するものではありません。新型コロナウィルスの国内・各都道府県情報および各施設の公式情報を必ずご確認ください。
※本記事は一部写真撮影時のみ、特別にマスクを外しています。

伊豆の魅力を再発見するツーリングへ

「原動機研究部」の部員のみなさんと波多野氏(写真右)。image by:梅原慎治

「原動機研究部」は、二輪車・四輪車を問わずレースに参加したり、モータースポーツ企画のサポートやアシスタントとして企画運営に携わる活動を行ってます。

そんな彼らの活動は、SNSで伊豆市市議会議員の波多野やすあき氏から「困っていることはないですか?」といったメッセージを貰ったことをきっかけに、彼らの保護者を交えて地域の大人たちにもサポートされてきました。

だからこそ彼らも地域のためを考え、さまざまなボランティア活動や、今回のツーリング企画のようなコロナ禍後の観光を見据えた招致活動も行なっているのです。

菊地豊(きくち・ゆたか)伊豆市長と「プジョージャンゴ125」image by:梅原慎治
狩野川記念公園でのミーティング風景。image by:梅原慎治


今回のツーリング企画には波多野氏だけでなく、二輪車の可能性に関心を持っていた伊豆市の菊地市長も参加。しかしながら、コロナ禍のいま、市長がこういったイベントに参加することに抵抗はなかったのでしょうか?

ツーリング企画のスタート地点である「狩野川(かのがわ)記念公園」に参加者が集まり、ミーティングが始まると、菊地市長は朝の挨拶と共にこう述べました。

「このような時期にこうしたイベントに参加することは、問題視される可能性もあるかもしれません。しかし今後、日本において必ず起きるであろう自然災害時、いまある通信設備は使えなくなる可能性が高いと考えられます。そうなると、現在のようにリモートで色々と済ませられる環境が、一変してしまうかもしれません。

特に細い道路や山間部の道路が市街地をつなぐ伊豆市のような街では、そうした道路が崩れてしまった場合には車の行き来もできなくなり、情報伝達が全くできなくなってしまう場合もあるでしょう。

そうしたなかでもバイクであれば、ほんの1mの幅があれば移動が可能です。災害発生時の市内の被害状況をいち早く知るためにも、機動力があるバイクが我が街にとって重要な役割を担うと考えているんです。私は、バイクの機動力に期待をしています」

今回のツーリングでは伊豆市内の観光地や新規施設など、通常時なら人が集まるスポットを巡ります。だからこそ菊地市長も自ら参加し、実際に走ってみることにしたんだとか。

西伊豆スカイライン、土肥駐車場からの出発風景。image by:梅原慎治

今回のツーリング企画は、伊豆市内の狩野川記念公園を出発地点とし、達磨山展望台(レストハウス)、恋人岬、土肥金山、駿河湾フェリー土肥港乗り場、道の駅伊豆月ヶ瀬を回り、狩野川記念公園に戻るというルート。

なお、ツーリング自体は複数人で走る、いわゆるマスツーリングになりますが、走行中は個々であり、さらにヘルメットを装着の上、一定以上の車間距離を保つように走ります。

また降車時においてはマスクを着用し、なるべく密を避けるようにするといった感染対策をとりながら実施しています。

市民の憩いの場「狩野川記念公園」

狩野川記念公園の管理舎とトイレ。image by:梅原慎治

朝の挨拶が行われた「狩野川記念公園」は、1958(昭和33)年の狩野川台風復興記念として、最も被害の大きかったこの地に建設されました。

公園といえども、エリア内にはグラウンドやテニスコートのほか、トイレや管理舎なども完備。駐車場も普通車が約40台とかなりのスペースがあるだけでなく、大型車も5台駐車ができるほど。この日は125cc以下の原動機付き自転車(原付二種)を主体とした12台が集いましたが、混雑さはまったく感じられませんでした。

広い駐車場にくつろげる広場もあるため、グラウンド・テニスコートの利用者は市内だけでなく、市外の方も多いそうです。

日本一の富士山の眺望?「達磨山展望台」

達磨山展望台での記念写真。写真左上あたりにうっすらと富士山が。image by:梅原慎治

狩野川記念公園からは、修善寺の豊かな緑の中を抜ける県道18号線を上り「達磨山展望台」に向かいます。この日は残念ながらくっきりとした富士山を見ることができなかったのですが、達磨山展望台付近は日本一の富士山の姿を見ることができる名勝地として知られています。

ちなみに日本一の富士山の姿とは、1939(昭和14)年のニューヨーク万国博覧会に日本政府から出品されて大絶賛された富士山の写真が撮影された地ということ。

当時の六桜社(現コニカミノルタ)の技師が富士山を望む各地を巡って辿り着いたのが、この地なのだそう。

菊地氏の伊豆半島講義を聞く部員のみなさん。image by:梅原慎治

ここでは菊地市長が部員のみなさんに、ジオスポットとしての伊豆半島自体の説明や歴史、そして、“伊豆を世界一の観光地にする”という目標を語っていました。

  • 達磨山展望台
  • 静岡県伊豆市大沢1018-1(だるま山高原レストハウス)
  • 0558-72-0595
  • レストハウス休業日:サイトをご確認ください。
  • レストハウス営業時間:4月~9月10:00~17:00(L.O.16:30)/10月~3月10:00~16:30(L.O.16:00)※新型コロナウィルスの影響により、営業時間等に変更がある場合があります。
  • 伊豆市-だるま山高原レストハウス
  • 駐車場:有り(無料50台)

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