ウクライナ停戦を200億ドルの武器援助で妨害する「死の商人」バイデンの姑息

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先日行われた地元メディアのインタビューで、対話による戦争終結の意思を示したウクライナのゼレンスキー大統領。しかしその動きをあくまで阻止したい勢力も存在しているようです。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』では著者でジャーナリストの高野孟さんが、最大の妨害者としてバイデン政権を挙げ、そう判断せざるを得ない理由と彼らの思惑を解説。さらにその「死の商人」ぶりと、米国を追従するだけの日本を強く批判しています。

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※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2022年5月23日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

戦局膠着下で始まった「とりあえず停戦」の模索/ウクライナで再び戦闘を再燃させないための知恵を!

ロシア軍のウクライナ侵攻から3カ月、5月20日に至ってマリウポリのアゾフスタリ製鉄所に立て篭っていた「アゾフ大隊」が制圧されたことで、階段の踊り場のような一時的な戦闘膠着場面を迎えている。ここが1つの分かれ目で、とりあえずの停戦合意が成って後のことは交渉を通じて解決を図ろうという気運が生じるのか、そうはならずに再び泥沼の戦闘長期化へと転がり込んでいくのか、今後の流れが方向付けられることになろう。

マリウポリは、ここ1カ月ほどの間、戦局全体の焦点であるかに毎日のように報じられ、その理由をメディアはロシアがドンバス地方から要衝マリウポリを経てクリミア半島までのアゾフ海沿岸を「回廊」として確保することを狙っているなどともっともらしく解説してきたが、それは米国の扇動的なシンクタンクなどが無責任に流している誇大な憶測にすぎない。マリウポリからクリミア半島の根元までは1,500キロほどもあり、それだけの帯状の陸地を占領・支配するのは容易なことではないし、今のロシア軍にそれを成し遂げる体力は残っていない。

そうではなくて、本誌4月18日付No.1150「頭の体操(6)」でも述べているように、ここを発祥地・本拠地とする「アゾフ大隊」がそこから出撃してドンバス地方のロシア系住民に対する〔プーチンの言い方では〕ジェノサイドを繰り返してきたことへの報復と再発防止が作戦目標であり、それが達成されたのだから、「アゾフ大隊」制圧の事実は今が踊り場の場面と判断する重要な材料となるのである。

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