ロシア侵攻「国際秩序への挑戦」 中国念頭に連携確認―クアッド首脳会議

2022.05.24
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by 時事通信


クアッド首脳会議を前に記念撮影する日米豪印の首脳。(左から)アルバニージー豪首相、バイデン米大統領、岸田文雄首相、モディ印首相=24日午前、首相官邸

クアッド首脳会議を前に記念撮影する日米豪印の首脳。(左から)アルバニージー豪首相、バイデン米大統領、岸田文雄首相、モディ印首相=24日午前、首相官邸

  • 開催されたクアッド首脳会議=24日午前、首相官邸
  • クアッド首脳会議で発言する岸田文雄首相=24日午前、首相官邸

 日本、米国、オーストラリア、インド4カ国の連携枠組み「クアッド」は24日、首相官邸で対面の首脳会議を開いた。首相はロシアのウクライナ侵攻について「国連憲章でうたわれる諸原則への真っ向からの挑戦だ」と指摘。台頭する中国を念頭に「インド太平洋地域で同じようなことを起こしてはならない」と訴えた。
 クアッドの首脳会議は4回目。岸田氏、バイデン米大統領、モディ印首相に加え、23日に就任したアルバニージー豪首相が出席。会議では「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた連携を確認したとみられる。岸田氏が会議後に記者会見し、共同声明を発表する。
 岸田氏はロシアの動向について「国際秩序を根底から揺るがす事態」と重ねて強調し、「こうした厳しい情勢の中だからこそ、一堂に会して『自由で開かれたインド太平洋』という共通のビジョンへの強固なコミットメント(関与)を国際社会に示す意義は極めて大きい」と語った。
 バイデン氏は「私たちは歴史の中で暗黒の時代を迎えている。ロシアのプーチン大統領は文化を抹消している。世界でそれに対抗する必要がある」と主張。インド太平洋情勢にも触れ、「領土の一体性と主権、国際法、人権は、世界のどこであっても常に守られなければならない」と語った。
 初出席のアルバニージー氏は「(豪州では)政権交代が起こったが、クアッドに対するコミットメントは変わらない」と説明。モディ氏は「クアッドにおける互いの協力は自由で開かれたインド太平洋に資する」と指摘した。(2022/05/24-12:09)

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