「語り継ぐ意義、変わらず」 米軍機、小学校墜落から63年―沖縄

2022.06.30
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by 時事通信


米軍戦闘機墜落から63年を迎え、慰霊祭であいさつする「石川・宮森630会」会長の久高政治さん=30日午前、沖縄県うるま市

米軍戦闘機墜落から63年を迎え、慰霊祭であいさつする「石川・宮森630会」会長の久高政治さん=30日午前、沖縄県うるま市

  • 米軍嘉手納基地の戦闘機が墜落した宮森小学校の現場=1959年6月30日、沖縄県旧石川市(現うるま市)(石川・宮森630会提供)
  • 米軍戦闘機墜落から63年を迎え、献花台で手を合わせる参列者=30日午前、沖縄県うるま市

 沖縄県うるま市(旧石川市)で1959年、市立宮森小学校に米軍の戦闘機が墜落し、児童12人を含む18人が死亡した事故から63年となった30日、同校で慰霊祭が行われた。米軍機のごう音が響く中、遺族らが犠牲者に黙とうをささげた。
 当時同小5年で、慰霊祭を主催したNPO法人「石川・宮森630会」会長の久高政治さん(74)は「ロシアのウクライナ侵攻により世界で緊張関係が増し、アジアにも押し寄せている。事故を語り継ぐ意義は、63年前も今も変わっていない。いつまた同じことが起きるかもしれない」とあいさつした。
 参列した伊波美代子さん(85)は当時働いていた米軍嘉手納基地(嘉手納町など)から事故を聞いて同小に駆け付けた。サイパンで父や祖父、きょうだいらを亡くした戦争を思い出し、現場を直視できたのは翌日になってからだった。「若い人には戦争の怖さは分からない。平和でないと困るから、しっかり語り継いで」と願った。(2022/06/30-14:39)

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