不祥事だらけNHKの“イヌ化”が止まらない。受信料のために公共性を捨てた放送局が煎じて飲むべきBBCの爪の垢

Tokyo,,Japan,-,29,September,2021?nhk,Sign
 

公共放送の看板を掲げ、国民から問答無用で受信料を徴収するNHK。しかし現在、その「公共性」について多くの視聴者が疑いを持たざるを得ない状況にあるのが現状です。その原因はどこにあるのでしょうか。メルマガ『ジャーナリスト伊東 森の新しい社会をデザインするニュースレター(有料版)』の著者でジャーナリストの伊東森さんが、NHKがこのような体質となってしまった複数の要因を指摘し解説。さらに彼らが主張する公共放送としての自らの役割を、「ごまかしに過ぎない」と斬って捨てています。

プロフィール伊東 森いとうしん
ジャーナリスト。物書き歴11年。精神疾患歴23年。「新しい社会をデザインする」をテーマに情報発信。1984年1月28日生まれ。幼少期を福岡県三潴郡大木町で過ごす。小学校時代から、福岡県大川市に居住。高校時代から、福岡市へ転居。高校時代から、うつ病を発症。うつ病のなか、高校、予備校を経て東洋大学社会学部社会学科へ2006年に入学。2010年卒業。その後、病気療養をしつつ、様々なWEB記事を執筆。大学時代の専攻は、メディア学、スポーツ社会学。2021年より、ジャーナリストとして本格的に活動。

相次ぐ「NHK」の不祥事。自ら政治権力にすり寄り肥大化、問われるNHKの公共性

とある一国の公共放送の番組による告発が、他国のエンターテインメント業界を大いに揺るがしている。といってもその主人公は日本の公共放送NHKではない。

イギリスの公共放送BBCがジャニーズ事務所創業者ジャニー喜多川氏(2019年死去)による性加害について取材したドキュメンタリー番組が3月に放送、これを受け、日本の芸能界、あるいはメディア業界はまさに“パニック”に陥る。

ジャニー喜多川氏の性加害問題については、古くは1960年代から語られていたとはいえ、いくつもの鉄壁の“タブー”の檻に囲まれ、日本の大手メディアは自ら報道することはなかった。それをBBCは見事に打ち破ったのだ。

一方、日本の公共放送NHKは、情けないことにこの期間、不祥事が相次ぐ。NHK総合で5月22日に放送されたドキュメンタリー『映像の世紀バタフライエフェクト』内で独ソ戦を取り扱った際、旧ソ連の最高指導者スターリンの発言として紹介したものが別人の発言だったなど、内容に不正確な部分が複数あったことが判明。

問題があった番組は『独ソ戦 地獄の戦場』というタイトルで第二次世界大戦中のナチスドイツの侵攻による独ソ戦を紹介。その中で、放送で引用された「ドイツ人は人間ではない。一人でも多くのドイツ人を殺せ!」とのスターリンの発言は、ソ連軍の機関紙に掲載された別人の発言であった。

それだけでなく、戦闘シーンとして紹介された映像の一部に軍事演習中の映像が含まれていたり、ロシアのプーチン大統領の発言の翻訳にも誤りがあり、いずれも再放送で修正される。

NHKの不祥事は今に始まったことではない。21世紀に入りインターネットが登場するとともに、多くのネットメディアがNHKの不祥事を次々と報道。NHKの信用は地に落ちた。

NHKに何が起こっているか。私たちは、NHK受信料を払う価値はあるのか。NHKは公共放送を名乗る資格はあるのか。

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