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NYの視点:パウエルFRB議長は今後の金融政策の軌道明確化せず、市場は年内あと1回の利上げ予想維持

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連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、カンザスシティ連銀がワイオミング州、ジャクソンホールで開催したシンポジウムでインフレが改善も制御までには長い道のりで利上げの準備があると主張した。労働市場の強さが続いた場合、金融政策で対処する姿勢を示した。今後の金融政策に関しては明確なシグナルを示さなかった。
議長が利上げの終了を示唆しなかったため、市場は年内のあと1回の利上げ予想を維持している。

今週発表が予定されている8月雇用統計、4-6月期国内総生産(GDP)改定値、7月JOLT求人件数、また、FRBがインフレ指標として注視している7月PCEコア価格指数が、9月連邦公開市場委員会(FOMC)の金融政策決定において、重要となる。特に7月PCEコア価格指数は前年比+4.2%で6月から伸びが再び拡大する見込みで、インフレの制御には時間を要することをあらためて証明する可能性がある。8月ダラス連銀製造業活動では、材料費が再び上昇している兆候が見られたが企業は商品にコストの上昇をまだ反映させていないことが明らかになった。

さらに、8月雇用統計では失業率が3.5%と依然50年超ぶりの低水準付近での推移で労働市場のひっ迫鎮静化の兆候は見られないと予想されており、年内の利上げ観測が強まる可能性がある。

一方で、パウエル議長が注目している7月JOLT求人件数は急速に減少しつつあり、9月FOMCの利上げ見送りを正当化する可能性がある。

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