「海外に夢みないほうがいいよ」帰国した日本人に聞いた海外生活の現実

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2023/08/19

親の仕事や家庭の事情で、幼少期に海外生活を送っていた「帰国子女」。高い吸収力で成長する子ども時代を海外諸国で過ごした貴重な経験の持ち主です。

そこで今回は、海外生活を終えた帰国子女の方々に、「日本に帰国して驚いたこと」というテーマでアンケートを実施。あわせて「海外生活に憧れる日本人へのアドバイス」もいただきました。

日本とは異なる文化のなかで暮らした帰国子女の意見を伺っていきましょう。

日常生活からみえる日本人の「国民性」とは

image by:Unsplash

帰国子女の方々が日本にきてまずはじめに驚いたのが、日本人の「国民性」について。国民性を表現する言葉として「平和」「親切」などのキーワードがみえてきました。

「まず、自動販売機が街の至るところに置いてあることに驚きました。アメリカなら壊してお金を奪う人がいる。自動販売機を街に置いても壊されたり盗まれたりしないなんて、すごく平和だと思いました」(アメリカ/14歳で帰国)

「休日に街を歩いていて、お財布を落としてしまいました。財布を落としたことにまったく気付かないでいたら、たまたま私の後ろを歩いていた人が『財布落としましたよ!』と声をかけてくれたんです。

これ、日本では当たり前でも海外ではありえないこと。落としたら最後、財布は絶対に戻ってきません。日本人の親切さ、正直さには心底驚かされました」(カナダ/15歳で帰国)

日本人には当然の行動も、帰国子女の方々からすれば驚きの連続なのですね。

電車の乗り方でわかる。自然とマナーが身についている日本人

image by:Unsplash

驚いたエピソードのなかでも、目立っていたのが「マナー」についてのコメントです。


高校生の時に日本に帰国してきた男性は、「電車やバスに乗る時にきちんと並んで待つことや、席を譲ることが当たり前という感覚がすごい」と、日常の風景に驚いた様子。

「電車の乗り方ひとつとっても「モラル」や「マナー」を重んじているのがわかる。食事中の箸の使い方や食べ方もきれいで驚きました。イギリスはそこまでマナーに厳しくないので最初は戸惑いましたが、日本の文化を尊重して徐々に慣れていきたいです」と、日本での新生活の様子を教えてくれました。

ほかにも、交通機関の日常に感動する声がたくさん集まりました。

「電車が正確に運行していることに驚きました。アメリカで育ちましたが、電車はよく遅れるし故障したりも日常茶飯事でした。日本は電車がほとんど時間通りに来るし、乗り換えもスムーズ。日本の電車システムは素晴らしいと思います」(アメリカ/18歳で帰国)

「電車が時間通りにちゃんと来ること。私が住んでいた国ではよく遅れたり止まったりしていました。日本は電車の時刻表を見れば、ほぼその通りに乗り換えや到着ができる。とても便利だと感じました」(フィリピン/15歳で帰国)

日本の「衛生観念」の高さに脱帽

image by:Unsplash

マナーに加えて「衛生観念」の高さに驚いたというコメントも多数。マナーやモラルが身についていると、ゴミの捨て方やお手洗いの使い方など、清潔を保つ意識が連動していくのかもしれません。

道があまりにもきれいなことに驚きました。私が住んでいた上海では、ゴミは道路にポイ捨てするのが基本。ゴミの山ができているのが当たり前の光景だったので、道端にゴミ箱もなく清掃員もいないのに、なんでこんなにきれいなんだろうと不思議に感じました。日本に帰国してからは、ポイ捨てに罪悪感を抱くようになりました」(中国/8歳で帰国)

「シンガポールでもゴミを分別するルールはありますが、日本のゴミ分別の厳しさには驚きました。紙とプラスチックの分別はもちろん、ペットボトルの蓋とラベルを外す、空き缶はつぶして捨てるなど、細かいルールが多いことにも驚きました」(シンガポール/13歳で帰国)

大学生の時に帰国した中国育ちの女性は、日本のトイレ事情に感動したのだそう。

「コンビニやスーパーなど、町の至るところにトイレがあるうえ、その店で買い物をしなくてもトイレを使用できることに驚きました。どこのトイレもきれいですし、トイレットペーパーやハンドソープも完備されている。外出時もトイレに困らない国です」

海外では、国や場所によってトイレの設備に大きな差があると聞きますよね。日本に慣れていると、海外に出てから驚いてしまいそうです。

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