闘病しながら阪神で16年戦い続けた岩田稔投手「幸せの条件」とは?

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「1型糖尿病」という大病を抱えながらプロ野球選手としての現役人生を全うした岩田稔さん。今回のメルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、岩田さんに「幸福の条件」というテーマでインタビューをしています。

阪神タイガース「不屈の左腕」岩田稔さんが引退後も闘い続ける理由

才能溢れる選手同士が火花を散らすプロ野球界。現時点で完治する術は明らかになっていない「1型糖尿病」を抱えながら、人気球団である阪神タイガースで16年間の現役人生を全うした選手がいます。岩田稔さん(Family Design M代表)です。

『致知』2023年11月号のインタビューで対面した「不屈の左腕」の素顔──。

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日本各地を猛暑が襲った2023年8月の末、弊社社屋の前で待っていると、スーツに身を包んだ大きな体が目に入りました。元阪神タイガース投手・岩田稔さんです。普段は地元大阪を中心に活動されていますが、取材のために東京までお越しくださったのです。

取材を申し込んだテーマは「幸福の条件」。

その理由はいくつもありますが、岩田さんが「1型糖尿病」という突発性の、原因が究明されていない難病に罹りながら、生きる意欲を失わなかったこと。また、本人に持病があろうと成績がものを言うプロの世界において、16年間粘り強く闘い続けられたことにも心を動かされたからです。

そもそも、1型糖尿病は一般的に知られている糖尿病とどこが違うのでしょうか。岩田さんの見解を抜粋して紹介します。

〈岩田〉
糖尿病というと、甘いものの食べ過ぎや運動不足などで罹るイメージが強いでしょう? それは主に「2型」の話です。

1型は日本の糖尿病患者のうち僅か数%、子供の年間発症率は10万人に2~3人と言われていて、原因はまだ完全には解明されていません。発症年齢のピークも2型は成人なのに対して、ゼロ歳児が発症することもあります。子供や若者が突然発症する例が多いのが特徴です。

プロ入りした頃、よく「ええもん食べてたんやな」ってからかわれましたが、生活習慣は関係ないですね。かといって遺伝かというとそれも違います。誰が悪者という話ではなくて現状は、なったら仕方ないという病気なんです。

聞くところによると、イギリスのメイ首相や、現在メジャーリーグのボストン・レッドソックスで活躍するアダム・デュバル選手、サッカーの強豪レアルマドリードのナチョ・フェルナンデス選手らも同様に、病と共に生きているとのこと。

岩田選手が発症したのは17歳、高校2年生の冬でした。高校球児にとっては最後となる春のセンバツ、夏の甲子園出場を懸けた闘いに向かう時期に、突然の病に襲われたのです。

「何度もひどい偏見に遭い、壁にぶち当たってきました」。岩田さんは続けます。

<岩田>
私はエースでした。そこに……

(『致知出版社の人間力メルマガ』2023年10月26日号より一部抜粋)

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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