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『呪術廻戦』はサイバーエージェント株を救うか?株価が上がる3つの条件。長期投資家が注視するAbema黒字化の時期=佐々木悠

サイバーエージェント<4751>は注目度の高い企業です。日本を代表するインターネット企業であり、AbemaTVの運営やウマ娘の開発などを行っています。今回はそのサイバーエージェントの最新の決算を分析し、今から投資して良いのか株価が上がるためには何が起きれば良いのか?これらの考察をしていきます。それでは早速見ていきましょう!(『 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』佐々木悠)

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プロフィール:佐々木悠(ささき はるか)
1996年、宮城県生まれ。東北学院高校、東京理科大学経営学部卒業。協同組織金融機関へ入社後、1級ファイナンシャル・プランニング技能士を取得。前職では投資信託を用いた資産形成提案や多重債務者への債務整理業務に従事。2022年につばめ投資顧問へ入社。

サイバーエージェントの現状

まずは、今期23年9月期の決算内容を見てみましょう。

  • 売上高:7,202億円(+1.4%)
  • 営業利益:245億円(▲64.5%)
  • 純利益:53億円(▲78.0%)
  • ※括弧内は対前年同期増減率

増収ですが、大幅な減益です。

その最大の理由は、Abemaでワールドカップを放映するため約300億円の大規模投資を行ったこと。社長の藤田晋氏は今回の決算を以下のように表現しています。

「成長のための種を巻いた決算である」

では、具体的にどのようなビジネスを行っているのか?事業ごとに今回の決算を深掘りします。

投資が続くインターネット広告事業

サイバーエージェントの広告事業は、GoogleやYahoo!などの検索連動型の広告だけでなく、

TVCMやYouTubeの運用を行っています。そのほかにも中期経営計画の達成に向けたコンサルティングなど、総合的な経営課題を解決するための事業と言えます。

今期のインターネット広告事業は増収減益になりました。

【インターネット広告事業】
売上高:4,053億円(+10.2%)
営業利益:183億円(▲25.1%)

この広告事業は業界の平均成長率を上回るペースで成長している事業です。しかし、大幅な減益となった理由は、DXとAI関連の投資を行っているためです。

特に目立つのはAI関連への投資です。

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出典:サイバーエージェント 23年9月期決算説明資料

このAIを用いて広告運用の成果を予測したり、広告クリエイティブなどもAIを使って作成することを目指しています。

サイバーエージェントは、創業から続く広告運用の膨大なデータを持っていることが強みです。それを活かしたAI開発を目指していることから、今期は投資が増加し、減益となりました。

Next: ゲーム事業は減収減益…サイバーエージェントで期待できる事業は?

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