fbpx

LINE利用者の情報、約40万件が流出。2年前の個人情報“中国にダダ漏れ”発覚時はヤフートップで取り上げない忖度発動で批判殺到も今回は?

LINEの利用者情報など約40万件が、不正アクセスによって流出した可能性があると伝えられ、利用者の間で動揺が走っているようだ。

報道によれば、LINEヤフーの大株主である韓国のIT企業「ネイバー」で10月、業務委託先の会社がサイバー攻撃を受けたということで、その際にネイバーと一部のシステムを共通化している、LINEヤフーのシステムも不正アクセスを受けた模様。

同社が確認したところ、LINEの利用者の情報などおよそ40万件が流出した可能性があるということで、この情報には「個人を特定できない範囲での利用者の年代や性別」「LINEスタンプの購入履歴」などが含まれているとのこと。利用者のメッセージの内容、銀行口座、クレジットカード情報などの流出は、今のところ確認されていないという。

2年前と同様、注目を集めたヤフートップの忖度ぶり

22年のデータによれば、全世界での月間アクティブユーザー数(MAU)約1億9400万人のうち、日本のユーザーが実に9,300万人と、数あるメッセンジャーアプリのなかでもなぜか日本人の間で大いに受け入れられる格好となっているLINE。

近年では、多くの自治体などがLINEを使ってさまざまなサービスを行うまでに普及しているわけだが、このLINEといえばそもそも先述のネイバーが運営していたものだけあって、ユーザーが登録している数々の個人情報が、韓国側に流出しているのでは……といった恐れを抱く見方は、相当以前から根強かったといったところである。

現に21年には、LINEアプリのシステム管理を委託していたという中国の関連会社から、名前・電話番号・メールアドレスなどといった個人情報にくわえ、さらに「トーク」のうち、内容が不適切としてLINEに通報した会話や写真などにも、アクセスが可能だったという事実が発覚。

【関連】LINE Pay決済情報から保険証の画像まで韓国に保管。プライバシーポリシーに虚偽記載か。統合するPayPayユーザーも動揺

【関連】日本人はLINEを捨てよ。中国・韓国は国家レベルで個人情報を盗み日本を潰す=鈴木傾城

多くの日本人の個人情報が、韓国どころか中国にまで筒抜けだった……ということで、具体的な実害の話こそはあがらなかったものの、日本国中は大騒ぎになったわけだが、その際に一部で話題となったのが、その報道をいわゆる「ヤフートップ」で扱わなかったという件だ。

【関連】LINE、中国に個人情報ダダ漏れ発覚もヤフートップは取り上げず。「その風穴は開けちゃダメ」との声も

当時、ヤフーとLINEは経営統合をしたばかりとあって、身内の不祥事は取り上げないという姿勢に、「国内最大手ポータルサイトが聞いて呆れる」「健全性も何も無い」との批判が沸きあがったのも記憶に新しいところ。

そんななか今回はどうだったのかというと、27日正午あたりにその報道が出るやいなや、すぐさまSNS上でトレンド入りするなど大きな話題になっていたのだが、ヤフートップにその件が並ぶまでには、数時間ほどの“時間差”があった模様。

その間、先述した2年前の件を覚えているといった向きからは、「またヤフートップには出さんのか。ダサいのぅ。」「忖度はやめてほしい」といった声も少なからずあがっていたわけだが、今回に関しては約40万件分という個人情報の流出という“実害”が出ているだけに、さすがに掲載に至ったといったところのようだ。

パスポートセンターでは中国人職員による個人情報持ち出しも

思えばつい先日にも、NTT西日本の子会社に勤めていた元派遣社員が、約900万件の個人情報を不正流出させて大騒ぎとなるなど、この手の話は尽きないといったところ。

【関連】個人情報約900万件流出。NTT社長が謝罪とともに“USBメモリー全面禁止”表明も、待遇改善がなければ再び繰り返されるとの見方が大勢

NTTの件は、元派遣社員が個人情報を名簿業者に売ったということで、いわゆる金目当てでの不正流出という分かりやすいケースだったわけだが、その反面で先週発覚した東京都のパスポートセンターにおける個人情報持ち出しに関しては、その目的が現状よく分かっていないということで、かなり気味悪がられているといった状況。

この事件だが、パスポートセンターで窓口業務を担当していた委託業者の従業員だった中国籍の52歳女性が、資料をコピーしたり、窓口での申請者とのやり取りを録音したりするといった手口で、住民票やパスポートの申請書などに記された名前や住所などの個人情報を持ち出していたというもの。

流出した個人情報の数は1,920人分に及ぶといい、この女性従業員は24日に窃盗の疑いで書類送検されたというのだが、東京都はこの件に関し、現時点で第三者に漏えいした事実は確認されていないとコメント。

これに対し「趣味で1920人分もの個人情報を盗んだわけじゃなかろう」「この発表は信用できない」「漏洩は確認されなかったというが、「確認できなかった」ではないだろうか」と、逆に訝しむ反応が続出しているのだ。

それゆえ今回のLINE利用者の情報流出に関しても、当然ながら「「悪用されていた」なんて発表できないでしょ?」と、不安がる反応も一部からは出ているところ。世の中に悪意ある人間が存在する限り、どれほど厳重な対策を取ったとしても、情報流出の被害が絶えることはないといったところだが、今回はいわば国民的支持を得るアプリでの流出沙汰で、しかもどこへ流出していったのかも定かでないということで、口座やクレカ情報の流出は幸いに無いとのアナウンスはあったとはいえ、こういった動揺する反応が出てくるのも無理もないといったところだろう。

Next: 「結局は韓国経由で中国へ流れたと思います」

1 2
いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー