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山岡家「水の蓋ペロペロ」専門学校生、退学処分に。過去には株価の大暴落も招いた迷惑動画騒ぎも“山岡家株”は1年足らずで約4倍と暴騰中

ラーメンチェーン「ラーメン山岡家」の店内で、若い男性が卓上に置いてあるウォーターピッチャーの蓋を舐めている迷惑行為動画が、SNS上で拡散していた件で、その男性が通っていた専門学校を退学処分になった事が分かり、大きな波紋を呼んでいる。

今月中旬ごろから大いに取沙汰されていたこの迷惑動画だが、そのいっぽうでネット上では男性の素性の特定が進み、その結果、北海道・釧路にある美容専門学校に通っていることが判明。

その後、同校のFacebookのアカウントに投稿されていた男性の写っている写真が、なぜか消えてしまったこともあって、SNS上では学校側がその男性を守っているのか?といった批判の声もあがっていたようだ。

そんななか、同校関係者は週刊女性PRIMEの取材に対し、その男性は退学処分になったと答えたとのこと。Facebook画像の削除に関しては、当該男性の隣に映っている無関係な他生徒にも批判が向く事態になったためだと、その理由を語ったとのことである。

特定された学校側が早々と“損切り”か?

昨年のちょうど今頃の時期に大きな話題となっていた、回転すしをはじめとした飲食チェーンでの“迷惑動画”事件の数々。SNS上など世間からの反響が相当に大きく、店側としても看過できない事態ということで、各チェーンは被害届提出などの強硬手段に出ることに。その後、迷惑行為の実行者や撮影者などが相次いで逮捕されるなどの事態となった。

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その後主なケースだと、「スシロー」において卓上の醤油ボトルの注ぎ口を舐めた少年の件は、一時スシロー側が約6,700万円という莫大な損害賠償を求めて提訴するも、最終的には和解が成立したとのこと。また「くら寿司」において、同様に醤油差しを舐めていた男性は逮捕に裁判となり、昨年10月に懲役3年、執行猶予5年という判決が下される結果となった。

このように個別の案件としては、ほぼケリが付いた感のある一連の迷惑動画騒動だが、くら寿司などではAI搭載の監視カメラをレーン上への設置が進むなど、チェーン側は再発防止のための対策に追われることに。

さらに、一時は復活を模索していたスシローも含めた大手チェーンのほとんどが、常時すしをレーンに流すという旧来からのサービスを一切やめてしまうなど、これまで利用者側の“性善説”のもとで成立していたスタイルが改められることとなったのだ。

そういった大きな騒動を経て、久しぶりに報じられたこの手の行為ということで、SNS上では「まだやるやつがいたのか」と呆れる声が大いに広がっていたのだが、今回は迷惑行為者の通う学校がすぐに特定されてしまったこともあって、逮捕や損害賠償など前に退学処分という“制裁”が下るという異例の展開に。

先のスシローの件では、少年が通っていると特定されてしまった高校に対して、クレームの電話が相次ぐことになったことも記憶に新しいが、現に今回の件でも、すでに男性の通っていた美容専門学校のSNSのコメント欄などが荒れる事態に。そのため学校側はこれ以上の被害が及ばぬよう、さっさと処分に及んだ格好だが、やはり昨年の一連の騒動があっただけに対応が迅速になっているのでは……といった声も、SNS上ではあがっているようだ。

迷惑動画禍を全くものともしない山岡家の好調ぶり

いっぽうで被害を受けた山岡家側の反応だが、すでに迷惑行為に及んだ男性の身元を特定し、今後は警察と協議して被害届を出す方向であると、先週あった報道ですでに伝えられている。

迷惑動画禍の最中だった昨年3月には、口に一度入れたおろしニンニクを卓上容器の中に吐き出す動画が拡散されるという被害を被っている山岡家。その際、店側では卓上調味料の確認と交換の回数を増やすなどの対応を行うのと並行し、迷惑行為者側の謝罪を撥ねつける格好で被害届を提出。その結果、昨年7月に2人の男性が威力業務妨害の疑いで逮捕されている。

その後、裁判などの続報がまったくないことを踏まえると、その後に何らかの形で和解が成立し、不起訴になったことも考えられるこの一件。翻って今回の件だが、すでに学生側が“退学”という社会的制裁を受けているとはいえ、先のケースでの強硬姿勢からしても、下手をすれば逮捕に至る可能性もまだありそうである。

そんななか、過去にはこの手の迷惑動画騒ぎが発生すると、被害を被った企業の株価が大きく下落するといった事態が起きたことも。先述したスシローのケースでは、運営会社である株式会社FOOD&LIFE COMPANIESの株価が下落し、一説には時価総額168億円が消失したとも言われただけに、上場企業である山岡家も心配になるところ。

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だが、結論から言うとその影響はほぼ皆無のようで、それどころか山岡家を運営する丸千代山岡家の株価は、昨年あたりから暴騰しているという。

株価上昇の理由はひとえにその業績の好調ぶりで、現に直近の昨年12月度の売上高速報によると、既存店売上高は前年同月比36.8%増となり、これで21か月連続で前年を上回ることに。客単価の伸び以上に、何よりも客数がこのところ前年同月比で30%台の増加が続いており、これが業績好調の大きな要因となっているようだ。

そのような状況が投資家から大いに注目を集めた丸千代山岡家の株価は、まさにうなぎ上りで、例えば一度目の迷惑動画騒ぎがあった昨年3月頃には1,300円台を推移していたのが、今月24日の終値は5,240円と、わずか10か月間ほどでなんと約4倍に。

“寿司テロ”などとも言われたこの手の迷惑動画が続々拡散された際、店によっては客足が明らかに減るといった現象も見られ、外食産業にとって危機的な事態とも言われたものだが、少なくとも山岡家に関してはその影響よりも、客からの支持が大きく上回った形のようだ。

Next: 「唾液をつける行為に彼らは一体どういう意味を見出してるんだろう」

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