空手道禅道会の創始者がウクライナ支援に至った「無私」の生き方

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青少年の育成やウクライナの支援。空手団体の創始者がなぜそのような活動に注力するのか。今回のメルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』では、日本最大規模の総合格闘技団体の空手道禅道会創始者である小沢隆さんから「無私」の生き方を学んでいます。

空手道禅道会創設者・小沢隆さんの「無私の生き方」

日本最大規模の総合格闘技団体である空手道禅道会。その創設者である小沢隆さんは、空手を通じた武士道精神の普及のみならず、青少年の自立支援やウクライナの支援にも力を注いでいます

その無私の生き方の背景にある思いとは──。自身の歩みを交えつつ、活動に懸ける思いを伺いました。

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──小沢さんは禅道会という空手団体を創設から20年で日本最大規模の武道総合格闘技団体に育て上げる傍ら、青少年の育成やウクライナの支援にも尽力されていると伺いました。まさに今回の「立志立国」という特集テーマの実践者ではないかと考えております。

<小沢> 

恐縮ですが、残念ながら私には立志というような崇高な考えがあったわけではなく、ただ目の前にあるご縁のままに動いてきたと言ったほうが正しいと思います。

ウクライナ支援を始めたのも、禅道会の支部がウクライナにもあったからです。

ウクライナの会員たちは毎年日本に講習を受けにやって来るほど熱心で、自国を強くしたいという気持ちがとても強かったんです。私も何度かウクライナに足を運んで武道の普及をしていた縁もあり、今回の窮状を見過ごすことができませんでした。

──それでウクライナの支援を。

<小沢>

禅道会は現在、海外に30支部ありますが、中でも一番レベルの高い国はロシアなんです。随分前ですけど、ロシアの支部長からこんなことを言われました。

「この禅道会は世界中でどんどん大きな組織になるだろう。だけど、武道の礼法の精神と形は変えないでくれ」と。

まだソ連の時代でしたけど、ソ連はナチス・ドイツの侵攻を食い止めるために2000万人もの犠牲を払ったと。

そんなことはあってはいけないけれど、自分が半身不随になりながらも命があり、禅道会や小沢先生と知り合ったのもこの国家主義を越えた、尊重の礼法を広めるための神様の思おぼし召しだと思っていると。そう涙を流しながら語ってくれたんです。

しかしながらその両国が戦争になったわけです。私としては非常な無常観を感じずにはおれません。

私たち武道家は礼の精神を以ってお互いを尊敬するという教育を受けているにも拘わらず、国家単位の……(『致知出版社の「人間力メルマガ」』2024年1月30日号より抜粋)

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【著者】 致知出版社 【発行周期】 日刊

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