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すき家「まぐろたたき丼」終売に悲嘆の声が続々。“インバウン丼”の10分の1以下という良心的価格を維持し隠れた人気も再登場時の大幅値上げは不可避？

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牛丼チェーン・すき家の隠れた人気メニューだった「まぐろたたき丼」が、どうやら終売になる模様だという情報が流れ、SNS上に波紋が広がっているようだ。

騒ぎの発端となったのは、すき家の店員を名乗る人物による「2/26を持って販売終了します」との投稿。実際、この情報を受けて実際に店へと赴いた人々からは「まぐろたたき丼、死亡してたんで何も食わずに帰ります」「今日の昼食おうと思ってたら完売してた..」と、多くの悲しみの声があがっているようだ。

現状、すき家の公式サイトならびに公式SNSには、「まぐろたたき丼」の終売に関する情報は特に掲載されていないが、後継商品とみられる「海鮮ちらし丼」が2月27日から発売される旨の今月20日付のリリースが掲載されている。

後継の「海鮮ちらし丼」は100円高価に

ご飯の上に乗る“まぐろのたたき”が、何らかの容器から解凍された状態でそのまま移されたゆえなのか、不自然なほどキレイな円形で供されることから、一部では「フリスビー丼」との異名でも通っていたまぐろたたき丼。

牛丼がメイン商品であるすき家にあって、海鮮を用いた丼物ということで異彩を放っていた同メニューは、その誕生は2006年以前まで遡るらしいということで、何気に20年近くも愛され続けていたわけだが、その魅力のひとつだと言えそうなのが、並盛なら一杯590円という低価格ぶり。

日頃ランチなどで食べるにはちょっと贅沢なイメージもあり、さらに最近では一杯7,000円近くもするといった、外国人観光客向けの“インバウン丼”なるものの存在も、大いに取沙汰された海鮮丼。

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その点ですき家のまぐろたたき丼は、海鮮といってもまぐろオンリーなのだが、なによりも590円という、話題のインバウン丼の10分の1以下の値段で食べられる海鮮のどんぶりということで、一般庶民からすればとても有難い存在であったことは間違いないだろう。

すき家を運営するゼンショーといえば、近年もロッテリアを買収するなどM&Aを加速させており、傘下には「なか卯」や「ビッグボーイ」など実に多くの飲食チェーンを抱えているわけだが、そのなかにはあの回転すし大手の「はま寿司」も。

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そのため、まぐろたたき丼に用いるまぐろも高品質なものをより安価に調達できる……といった点も、上記のような低価格での提供に繋がっているものとみられるのだが、とはいえ、近年では海鮮に限らず様々な食材の原価が高騰し、低価格を維持するのが困難になっているのはご存じの通り。

実際、まぐろたたき丼と入れ替わるように登場する「海鮮ちらし丼」だが、価格のほうは並盛で690円に。リリースに掲載されている画像を見る限りでは、以前のまぐろたたき丼と比べてまぐろが大粒になったうえ、さらに具材にはイカと錦糸卵も加わって、色彩的にはかなり鮮やかになっているのだが、それに伴ってか価格のほうはまぐろたたき丼・並盛の価格から100円もアップとなっているのだ。

近年はほぼ値上がりしてなかったまぐろたたき丼

ちなみに、すき家でもっとも定番なメニューとされる「牛丼並盛」の価格推移をみてみると、2023年に約3割の商品が10～40円値上げされた際にも、並盛に関しては据え置きになるなど、値段をあまり上げないように腐心しているようだが、それでも2019年には350円という価格だったということで、ここ5年間で50円とそれなりの値上げ幅となっている。

そのいっぽうでまぐろたたき丼はというと、同じく2019年には580円だったということで、ここ5年間での値上がりは10円と、牛丼並盛以上に値上げ幅が抑えられていたようなのだ。

それだけに、ここに来てさすがに価格の維持が困難になってしまい、新メニューの海鮮ちらし丼と入れ替える形で、まぐろたたき丼の販売をひとまず終わらせた……といった経緯も、ひょっとすると考えられなくはないところ。

現に、新たに登場する海鮮ちらし丼に関しては、半年程度だけ提供される期間限定メニューとなりそうで、その後に再びまぐろたたき丼が復活するのでは……との見方も広がっているよう。今回、まぐろたたき丼が完全に終売になるわけではないとなれば、悲嘆に暮れていたファンとしては一転して朗報といったところなのだが、仮に復活した際には多少の値上がりも覚悟せざる得ない状況とも言えそうだ。

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